アーティスト

第235回 ル・サロン2025
受賞作家の声

ル・サロン2025

世界最古の公募展として知られる「ル・サロン」は、350年以上にわたり数多くの才能を世に送り出してきた。ドラクロワ、モネ、ルノワール、セザンヌなど、芸術史に名を刻む巨匠たちもかつてはこの舞台を経て羽ばたいたのだ。芸術の都パリで今も続く、この由緒ある展覧会での受賞は、現代のアーティストにとっても大きな栄誉だといえるだろう。
ここでは2025年の「第235回ル・サロン」で、その栄誉を手にした6名の声を紹介する。

金賞:黒木 ゆり

黒木 ゆり《透明な時間》

黒木 ゆり《透明な時間》油彩/キャンバス

──このたび、ル・サロンにて金賞を受賞する事ができ、お世話になりました皆様に深謝いたします。
海外で絵を展示できればと挑んだル・サロンですが、それだけでも嬉しい事でしたが、このように高く評価され、光栄に思います。
作品は、夜明け前の、光が差し始めて明るさが微妙に変化していく中で空間が非常に透き通って見える一瞬に魅力を感じ、その空気感を表現しようと思い描きました。

銀賞:石川 和男

石川 和男《自分との再会》油彩/キャンバス

石川 和男《自分との再会》油彩/キャンバス

──このたびは3回目の応募で銀賞を授かりました。思えば美大受験以来、四十年以上、油絵を学び続けて参りましたが、自分の油絵は日本人の恩師から日本の美大で習った純日本製の「洋画」です。
これが日本情緒を敢えて排した作品内容で、どのような評価を本場フランスで得られるか長年の疑問でした。
今回は前回応募(’23)で銅賞を頂いたのに続けての受賞で、世界へ向けて扉を押し開く指針を示して頂けたように存じます。
併せて、バブル崩壊後、少子高齢化などで混迷を深めつつある日本のコンクール界を見渡した時、ル・サロンが世紀を越えて信頼ある審査機関として機能していることに深甚なる敬意を抱きます。
ありがとうございました。

銀賞:朴 正文

朴 正文《典雅麗光》パステル/紙

朴 正文《典雅麗光》パステル/紙

──在日コリアン二世画家朴正文画伯の画歴、足跡をたどってみるなら、驚異的な匠の技が結晶化され、受賞歴に多くの讃辞を贈り、祝福することに。2回の個展(松屋銀座、上野の森美術館)を回顧しながら、特に2017年を起点とし、現在に至るまで玉の緒・全身全霊を傾けた油彩、パステル画の双璧、大御所としての大活躍に魅了される。後ろ盾として、麗人社の絶大な支援、梃入れが深慮されるし、パリ「ル・サロン」で4回の入選を誇り、初出品「寂寥」で銅メダルの栄冠に、2025年には「典雅麗光」(黎明の時刻、3羽の朱鷺が希望と平和を切望して飛翔する出色の構図)が銀メダルに輝く。本年、組織の代表アラン・バザール氏と京都で民族舞踊、色彩、礼拝の画面を紡ぎ出す達意の人として、初対面を果たし、美術談議に長時間を費やし、意義ある交流によって、双方が心を潤沢にしている。

──美術評論家・秋田 信博氏からのコメントより──

銀賞:東野 穂澄

東野 穂澄《ウサギのコンサート》油彩/キャンバス

東野 穂澄《ウサギのコンサート》油彩/キャンバス

──世界最古の公募展「ル・サロン」に勇気を持って挑戦しました。
その結果、2015年にHenri Bouvrie賞、2019年Mention、2023年にMEDAILLE DE BRONZEを受賞し、そして2025年にMEDAILLE DARGENT賞という評価を頂き、とても光栄です。これは自信にも繋がりました。
今回の受賞作品は、愛とファンタジーの世界を2匹のウサギで表現したものです。

銅賞:小林 俊彦

小林 俊彦《雪華2022》油彩/キャンバス

小林 俊彦《雪華2022》油彩/キャンバス

──第235回ル・サロン展 今回の受賞について226回より出展させていただいて9回目の入選、そして栄誉ある銅賞を頂き光栄に思います。更に尽きる事無くおごらず、うぬぼれず精進してまいります。今回の作品は私の住む地元の揖保川上流の冬風景で降雪が枯れ枝に積もり華が咲いたように見え雪華とタイトルをつけました。画面から寒さ、風、音など温度感が伝われば幸いです。

銅賞:依田 慶子

依田 慶子《冬のsonatina》水彩/イラストボード紙

依田 慶子《冬のsonatina》水彩/イラストボード紙

──ル・サロンの出品は私の作品が世界に認めて頂けるかを挑戦するものです。2012年初入選10回の入選の中で2017年のMention獲得、2025年の今年の銅賞受賞は深い喜びと創作の新たな力となりました。この作品は今も戦争で苦しむ人々の平和への祈りを小さなソナタの美しい調べが多くの方の心に絵が語る力を信じ静かに届くことを願っています。

※掲載順は五十音順

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