展覧会

野口謙蔵生誕120年展

会場
滋賀県立美術館
会期
12/7(火)〜2/20(日)

野口謙蔵《霜の朝》1934年 東京国立近代美術館(第15回帝展出品作、特選)

 

滋賀県蒲生郡桜川村綺田(現・東近江市)出身の画家、野口謙蔵生誕120年を記念して、現在滋賀県立美術館では「野口謙蔵生誕120年展」が2月20日まで開催されている。

野口謙蔵(1901〜1944)は、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科に進学し、和田英作に師事。1928(昭和3)年に油彩画の『庭』が帝展に初入選。以降も次々と大作を発表し、画壇での評価を順調に高めた。野口は帝展で3度特選に輝き、1943年には新文展の審査員を務めるなど将来を嘱望されながらも、病に倒れ43歳という若さでこの世を去った。

画室の野口謙蔵

 

当時の風潮として、多くの画家が欧米を目指し制作に取り組むなかで、琵琶湖の東岸に広がっていた蒲生野がもうのの風景やそこに暮らす人々の様子などを描き続けた野口の姿勢は、特筆すべきものと言えるだろう。彼にとっては、生まれ育った近江の風土こそが豊かな創造の源だったのだ。

郷土を代表する画家として、滋賀県立美術館ではこれまでも野口の作品群を紹介してきた。本展では、野口の代表作『霜の朝』(1934、東京国立近代美術館)、『水村雪後』(1938、京都国立近代美術館)が滋賀県で20年ぶりに展示されるほか、館蔵品から『梅干』(1929)、『五月の風景』(1934)といった力作を一堂に展観。絶筆のクレヨン画『喜雨来きうらい』(1944、東近江市近江商人博物館)や直筆の日記など、貴重な資料類も公開される。

野口謙蔵《梅干》1929年 滋賀県立美術館(第10回帝展出品作)

野口謙蔵《五月の風景》1934年 滋賀県立美術館(第3回東光会展出品作)

 

[information]
野口謙蔵生誕120年展
・会期 2021年12月7日(火)〜2022年2月20日(日)
・会場 滋賀県立美術館 展示室2
・住所 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
・電話 077-543-2111(受付時間8:30〜17:15)
・時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
・休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
・観覧料 一般540円、高校・大学生320円
※「野口謙蔵生誕120年展」「昔の滋賀のくらし」の両展覧会を観覧可
※中学生以下、県内居住の65歳以上、身体障害者手帳をお持ちの方は無料
※毎週日曜日は「木の家専門店 谷口工務店 フリーサンデー」のため無料
URL  https://www.shigamuseum.jp/

error: このコンテンツのコピーは禁止されています。