レビュー

ART OSAKA 2025 レビュー

大阪の夏を彩る現代美術の祭典「ART OSAKA」が、今年も中之島の大阪市中央公会堂と北加賀屋のクリエイティブセンター大阪を舞台に開催された。
二つの会場はそれぞれ、大阪市中央公会堂を「Galleries」、クリエイティブセンター大阪を「Expanded」と題して展開。前者はブース展示形式、後者は大型作品やインスタレーションを中心とする構成となっている。23回目を迎えた今回は、新たに映像プログラムも加わり、より充実したアートフェアへと進化を遂げた。

百兵衛編集部は、このアートフェアのうち「Galleries」セクションを取材。とりわけ印象に残ったブースを紹介する。冒頭は「カペイシャス」の松本国三と平田安弘の展示。

 

EUKARYOTE

今回Galleriesセクションへ初参加となった東京の「EUKARYOTE」では、磯村暖、品川はるな、山口聡一らの作品が展示された。

 

Otherwise Gallery

東京・南青山に拠点を置く「Otherwise Gallery」は、荒星輝、尾花賢一、Keeenue、DIGRAPHの4名が出展。"Otherwise"=「それとは違う何か」をキーワードに、既存の価値観にとらわれず、新たな表現を追求する現代アートギャラリーだ。ブースには、グラフィカルな空気をまとう作品が並んだ。

 

メグミオギタギャラリー

東京の「メグミオギタギャラリー」では、グラフィカルな作品が目を引いた。フランス人アーティスト・TILTが発表したのは、実際にグラフィティとして制作された作品。それを展示用に切り出し、まるで絵画のように展示している。一見すると小ぶりな絵画作品だが、コンクリートの圧倒的な存在感が観る者にリアリティーをもたらしていた。

 

COHJU

京都のギャラリー「COHJU」からは、京都芸術大学の先輩後輩にあたる大和美緒、白石効栽、長沢楓の3名が出展。大和は、今春に発表したばかりのドローイング作品を披露した。
CANDYBAR Gallery

以前、百兵衛でも紹介した「CANDYBAR Gallery」(京都)からは、木村彩子と松岡日菜子の2名がピックアップされた。京都の実店舗でも使用されているチェアに座って作品を鑑賞できるブースには、「アートを身近に感じてほしい」というギャラリーのコンセプトが凝縮されていた。

Gallery Yamaki Fine Art
神戸市にある「Gallery Yamaki Fine Art」は、ある意味で異彩を放つギャラリーだ。若手アーティストの出展が多いアートフェアにおいて、三島喜美代をはじめ、木下佳通代、福岡道雄、河口龍夫といった現代アート界の重鎮たちの作品を展観。美術館レベルの作品鑑賞が可能だった。さらに、森本絵利の作品も同空間に展示され、その確かなクオリティは、大御所たちに並んでも遜色のない存在感を放っていた。

 

関西にとどまらず、日本各地、さらには海外にもその名を知られるまでに成長したART OSAKA。2022年の第20回を機に「Expanded」セクションが新設されて以降、その勢いはさらに加速している。まさに、現在進行形のアートフェアだ。次回にも大いに期待したい。

[information]
ART OSAKA 2025
※このイベントはすでに終了しています。
■Galleries セクション
・会期 2025年6月6日(金)〜8日(日)※6日(金)は招待、プレスのみ
・会場 大阪市中央公会堂 3階(大阪市北区中之島1-1-27)
■Expanded セクション
・会期 2025年6月5日(木)〜9日(月)
・会場 クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地、大阪市住之江区北加賀屋4-1-55)
■Screening Program
・会期 2025年6月6日(金)〜8日(日)
・会場 大阪市中央公会堂 1階 大集会室(大阪市北区中之島1-1-27)
■URL https://www.artosaka.jp/2025/jp/