展覧会

フィンランド・グラスアート 
輝きと彩りのモダンデザイン

会場:富山市ガラス美術館 会期:2022/11/3(木・祝)〜 2023/1/29(日)

ティモ・サルパネヴァ《カヤック [3867]》画像

ティモ・サルパネヴァ《カヤック [3867]》 1954年
コレクション・カッコネン 撮影:Rauno Träskelin

生活に心地よい調和と潤いを与える
北欧フィンランドのガラス

機能性とともに洗練された美しさを誇る北欧フィンランドの家具や陶器、ガラスなどのプロダクトは、21世紀の日本の暮らしにも大いに取り入れられ、我々の生活に心地よい調和と潤いを与えてくれる。

1917年、大国ロシアから独立したフィンランドでは、ナショナリズムが高まる中で、新しい国づくりと国民のアイデンティティを取り戻すために様々な側面でモダニズムが推し進められた。ガラスも例外ではない。1930年代には、ミラノ・トリエンナーレや万国博覧会など、国際展示会を見込んだ国内コンペティションが開催されるようになる。さらに第二次世界大戦後は、国家の復興をかけてそのチャンスが増加し、国際舞台への切符を求めて、若きデザイナーたちがしのぎを削っていったのだ。そして1950年代、フィンランドの風土を反映したグラスアートは国際的な名声を博し、世界のデザイン界にその存在を顕示していった。

カイ・フランク《アートグラス、ユニークピース》画像

カイ・フランク《アートグラス、ユニークピース》 1966年
コレクション・カッコネン 撮影:Rauno Träskelin

この展覧会は、1930年代から今に至る、8名のデザイナーと作家の作品約140件によって、フィンランド・グラスアートの系譜を辿るもの。フィンランドでは、デザイナーが手がけたガラス製品の中でも、芸術的志向の高いプロダクトを「アートグラス」と呼んだ。彼らが自ら「アートグラス」の名のもとにデザインし、職人との協働作業によって制作した作品に着目する『フィンランド・グラスアート:輝きと彩りのモダンデザイン』。それぞれの表現者たちが、いかにガラスという素材と対峙し、探究し、創作の可能性を押し広げていったのか ── 各時代、各作家たちのガラスへの信条と挑戦、そしてプライベートな想いを垣間見ることができる絶好の機会である。

ヨーナス・ラークソ《リコリスみたい》画像

ヨーナス・ラークソ《リコリスみたい》 2012年、2013年
コレクション・カッコネン 撮影:Rauno Träskelin

関連イベント

館長による作品解説
参加無料 申し込み不要
日 時:12月17日(土)、1月9日(月・祝)、1月21日(土) 各回14:00から
会 場:富山市ガラス美術館

マルック・サロ《缶詰のフラワーパワー》画像

マルック・サロ《缶詰のフラワーパワー》 2009年
コレクション・カッコネン 撮影:Rauno Träskelin

同時開催

ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展 ―食べること、共に生きること―

《ムーミンパパ海へ行く》画像

《ムーミンパパ海へ行く》1965年 ©Moomin Characters™

ムーミンの物語に登場する食べものに焦点をあて、引用や挿絵、その他の特別展示品を用いてコンヴィヴィアル(convivial=「ごちそう」「共生」)の意味を探る展覧会。

[information]
フィンランド・グラスアート:輝きと彩りのモダンデザイン
・会期 2022年11月3日(木・祝)~ 2023年1月29日(日)
・会場 富山市ガラス美術館 2・3階 展示室1-3
・住所 富山県富山市西町5-1 TOYAMAキラリ内
・電話 076-461-3100
・時間 9:30~18:00(金・土曜日は20:00まで/入場は閉館の30分前まで)
・閉場日 第1・3水曜日、年末年始(12月29日~1月1日)
・観覧料 一般1,500円、大学生1,300円、高校生以下無料
※本展観覧券で常設展も観覧可
※「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展」との共通観覧券
・URL https://toyama-glass-art-museum.jp

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