展覧会

カースティ・レイ:静けさの地平

会場
富山市ガラス美術館
会期
3/12(土)〜6/26(日)

カースティ・レイ《とどまるもの》画像

《とどまるもの》 2019年 作家蔵 撮影:デイヴィッド・ペイターソン

富山市ガラス美術館で現在、オーストラリアの作家、カースティ・レイ(Kirstie Rea 1955〜)の個展が開催されている。「カースティ・レイ:静けさの地平」と題する展覧会は、今回のために制作された最新作と代表作をはじめとする約50点を紹介するものだ。

カースティ・レイ《無題》画像

《無題》 1998年 アン・クリアリー、ピーター・キング所蔵(キャンベラ) 撮影:デイヴィッド・ペイターソン

オーストラリアの作家カースティ・レイは、故郷キャンベラ周辺の丘陵や自然公園を歩くことを通して、現代の暮らしの中で希薄になりがちな、「場所とつながる」という感覚を探求してきた。彼女の体験や気づきは、ガラスの彫刻やインスタレーションによって表現される。自然から得た感触を柔らかくたわんだガラスで象った「折り」や、農作業が土地に刻んだ痕跡を表す「農具」のシリーズには、場所への敬意や愛着とともに、人間と環境の相互的な関係への深い関心が込められているのだ。

カースティ・レイ《いつも泳いでいた—川、湖、池》画像

《いつも泳いでいた—川、湖、池》 2013年 作家蔵 撮影:デイヴィッド・ペイターソン

レイにとって、作品制作を通して場所にまつわる記憶に触れることは、自分の存在を包み込む風景との一体感のうちに、彼女自身の「居場所」を見つめ直そうとする試みであるといえるだろう。過去最大にして日本初の個展となるこの展覧会では、最新作を交え、約40年に及ぶ創作と思索の軌跡をたどりながら、レイが歩んできた広大な静けさが展望される。

静けさに向かって歩くことは、重ねたものを脱ぎ捨て、日常を離れ、期待を振り払うことを伴う。私は静まり返った場所へ、未知の可能性と新たな視点へと歩く。── カースティ・レイ

富山市ガラス美術館外観の画像

富山市ガラス美術館 外観

富山市ガラス美術館内観の画像

富山市ガラス美術館 内観

[information]
カースティ・レイ:静けさの地平
・会期 2022年3月12日(土)~ 6月26日(日)
・会場 富山市ガラス美術館 展示室1-3(2・3F)
・住所 富山県富山市西町5-1 TOYAMAキラリ内
・電話 076-461-3100
・時間 9:30~18:00(金・土曜日は20:00まで/入場は閉館の30分前まで)
・閉場日 第1・3水曜日(5/4、6/1は開場)、5/11、6/8
・観覧料 一般1,200円、大学生1,000円、高校生以下無料
本展観覧券で常設展も観覧可
・URL https://toyama-glass-art-museum.jp

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