展覧会

特別展「“Life with ネコ”展」

会場
港区立郷土歴史館
会期
7/16(土)〜9/11(日)

「“Life with ネコ”展」ポスター

「“Life with ネコ”展」ポスター

スクラッチタイルで覆われたゴシック調の外観が目を引く港区立郷土歴史館。その建物は、昭和13(1938)年に建設された旧公衆衛生院を保存・改修したもの。東京大学建築学科教授の内田祥三よしかずが設計を手掛けた特徴的なデザインは「内田ゴシック」と呼ばれ、隣接する東京大学医科学研究所と対になるように建てられた。大きく立派な外観や装飾の施された館内は、映画やテレビドラマの撮影場所としても利用されている。
そんな歴史を感じる同館では、7月16日(土)から9月11日(日)まで特別展「"Life with ネコ"展」が開催される。

見野古墳群出土須恵器(姫路市教育委員会蔵)

ネコと思われる足跡が付いた須恵器 6世紀末~7世紀初頭 見野古墳群(姫路市教育委員会蔵)

一般社団法人ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査」によると、2017年にネコの飼育頭数が初めてイヌを上回った。今やネコを愛でる・飼育することが空前のブームとなっているのだ。
古くは弥生時代の遺跡からイエネコと思われる骨が出土しているが、ネコと人びとの関わりがより密接になるのは江戸時代からだろう。文献や浮世絵には人びとのネコに対する関心の高さが垣間見えるほか、伊皿子貝塚遺跡(東京港区)からはネコの供養塔が見つかっており、彼らが丁寧に埋葬されていたことがわかる。一方で、化け猫伝説などが各地に残るなど、ネコと人びとの関係にはさまざまな側面があったようだ。

歌川国芳 山海愛渡図会 七 ヲヽいたい 越中滑川大蛸(個人蔵)

歌川国芳《山海愛度図会 七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸》嘉永5(1852)年(個人蔵)

本展では、今年の干支であるネコ科のトラや、ネコと共に人びとの身近に存在するイヌにも対象を広げ、ネコを中心とした動物と人びととの関わりの歴史を紹介。「ネコと思われる足跡が付いた須恵器」、伊皿子貝塚遺跡から出土した「ネコの供養塔」のほか、歌川国芳《山海愛度図会 七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸》といった浮世絵などが出展される。

また、会期中には「"うちのネコ"写真展」と題して、SNSで公募した自慢の“うちのネコ”の写真を集めた展覧会も催される。浮世絵や人形などの資料を観てネコと人との関わりに触れた後は、写真の主人公であるかわいいネコたちの姿に和んでみよう。

[information]
特別展「"Life with ネコ"展」
・会期 2022年7月16日(土)~9月11日(日)
・会場 港区立郷土歴史館
・住所 東京都港区白金台4-6-2 ゆかしの杜内
・時間 9:00~17:00(土曜日のみ20:00まで)
※常設展示室および特別展示室の入館受付は閉館の30分前まで
・会期中休館日 7月21日(木)、8月18日(木)
・観覧料 [特別展] 大人400円、小・中・高校生200円
[常設展セット] 大人600円、小・中・高校生200円
※港区在住・在学の小・中・高校生、港区在住の65歳以上の方、港区在住の障がい者とその介助者(1名)の観覧料は無料(要証明)
※8月11日(木・祝)は港区民無料公開日(要証明)
・TEL 03-6450-2107
・URL https://www.minato-rekishi.com

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