展覧会

京都を歩こう #3

展覧会
〈ルーヴル美術館展 愛を描く〉

会場:京都市京セラ美術館
会期:6/27(火)〜9/24(日)
ミュージアムショップ
ART RECTANGLE KYOTO

場所:京都市京セラ美術館内 正面エントランス
時間:10:30〜18:30

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セバスティアーノ・コンカ《オレイテュイアを掠奪するボレアス》画像

セバスティアーノ・コンカ 《オレイテュイアを掠奪するボレアス》 1715-1730年頃
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Mathieu Rabeau / distributed by AMF-DNPartcom

ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された、ヴァトー、ブーシェ、フラゴナール、ジェラール、シェフェールなど73点の絵画を通して、西洋社会における愛の概念がどう表現されてきたのかをひもとく「ルーヴル美術館展 愛を描く」。16 世紀から19 世紀半ばまで、西洋各国の主要画家の名画によって「愛」の表現をたどる、これまでにない趣向の展覧会だ。

フランソワ・ブーシェ《アモルの標的》画像

フランソワ・ブーシェ 《アモルの標的》 1758年
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Gérard Blot / distributed by AMF-DNPartcom

盛況のうちに幕を下ろした東京での開催に続いて、同展は6月27日から9月24日までの期間、京都市京セラ美術館で開かれている。

ドメニキーノ《リナルドとアルミーダ》画像

ドメニキーノ(本名 ドメニコ・ザンピエーリ) 《リナルドとアルミーダ》 1617-1621年頃
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Martine Beck-Coppola / distributed by AMF-DNPartcom

人間の根源的な感情である「愛」は、古代以来、西洋美術の根幹をなすテーマの一つであったといえるだろう。ギリシア・ローマ神話を題材とする神話画、現実の人間の日常生活を描く風俗画には、特別な誰かに恋焦がれる神々・人々の情熱や欲望、官能的な悦び、あるいは苦悩や悲しみが、様々なかたちで描かれている。

サッソフェラート 《眠る幼子イエス》画像

サッソフェラート(本名 ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ) 《眠る幼子イエス》 1640-1685年頃
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcom

一方、宗教画においては、神が人間に注ぐ無償の愛、そして人間が神に寄せる愛が、聖家族、キリストの磔刑、聖人の殉教といった主題を介して、信者たちに示されているのだ。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン《部屋履き》画像

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン 《部屋履き》 1655-1662年頃
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom

誰もが知る傑作から隠れた名画、そして日本初公開作品まで。多くの作品の「愛」というテーマを通して、鑑賞者は新たな発見をするに違いない

アリ・シェフェール《ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊》画像

アリ・シェフェール 《ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊》 1855年
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom

特に注目して欲しいのが、フランス絵画の至宝とも言えるフラゴナールの『かんぬき』。実に26年ぶりの来日となる名画である。

ジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》画像

ジャン=オノレ・フラゴナール 《かんぬき》 1777-1778年頃
パリ、ルーヴル美術館蔵
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom

ここに描かれているのは、官能的な愛の戯れの賛美なのか、道徳的警告なのか、あるいはその両方か。一義的には解釈できないこの豊かな曖昧さこそ、『かんぬき』の最大の魅力と言える。フラゴナールが見事に表現した悦楽が一瞬にして暴力に転じかねない性愛の繊細さ、複雑さが感じられるはずだ。

──この展覧会に行ったら──
新しいモノ・コトを発信するミュージアムショップ
ART RECTANGLE KYOTO

豊富なラインナップを揃える京都市京セラ美術館内の「ART RECTANGLE KYOTO」。展覧会グッズや美術書籍はもちろん、お土産にぴったりな食品や、京都の伝統文化を楽しめる美術館オリジナル商品などが来館者を迎えてくれる。
様々な角度でアート・カルチャーを楽しむことのできるフェアが開催されることもあり、「モノ」「コト」をクリエイトする、新スタイルのミュージアムショップだと言えるだろう。

また、同館で開催中の展覧会『ルーヴル美術館展 愛を描く』にちなみ、愛をテーマにした書籍や、ルーヴル美術館所蔵作品のポストカードやブックマークなども販売中。展覧会と合わせて楽しもう。

ミュージアムグッズや一部書籍はオンラインショップでも購入できるので、ぜひそちらもチェックしていただきたい。

[information]
ART RECTANGLE KYOTO(アート レクタングル 京都)
・場所 京都市京セラ美術館 正面エントランス
・時間 10:30〜18:30
・定休日 美術館休館日に準ずる
・TEL 075-757-6996
・URL https://kyotocity-kyocera.museum/shop

[information]
ルーヴル美術館展 愛を描く
・会期 2023年6月27日(火)〜9月24日(日)
・会場 京都市京セラ美術館
・住所 京都市左京区岡崎円勝寺町124
・時間 10:00~18:00(入場は閉場の60分前まで)
※予約優先制(京都市京セラ美術館の公式サイトで来館予約受付)
※予約のない場合、混雑時に入場待機となる可能性あり
・休館 月曜日 ※ただし7月17日、9月18日は開館
・観覧料 一般2,100円、高大生1,500円、小中学生1,000円
※未就学児無料
※障がい者手帳等をお持ちの方(要証明)と同伴される介護者1名は無料
※7月8日、9日、15日、16日は小学生無料観覧日
※学生料金で入場の際は学生証の提示が必要
・TEL 075-771-4334(京都市京セラ美術館)
※チケットお問合せ キョードーインフォメーション 0570-200-888
・URL https://www.ytv.co.jp/love_louvre/