| 会場:奈良国立博物館 | 会期:4/19(土)~6/15(日) |

国宝約110件を含む、約140件の至宝が集結!
1895(明治28)年4月29日に帝国奈良博物館として開館し、今年で開館130周年を迎える奈良国立博物館。それを記念して、同館ではこれまでで最大規模となる国宝展が開催される。
展覧会の名称は「超 国宝―祈りのかがやき―」。神仏にまつわる祈りの造形にはそれらを生み出し、守り伝えてきた先人たちの深い思いが込められている。中でも「国宝」は我々の歴史・文化を代表する国民の宝として広く知られているもの。「超 国宝」という言葉には、そうした非常に優れた宝という意味とともに、時代を超え先人たちから伝えられた祈りやこの国の文化を継承する人々の心もまた、かけがえのない宝であるという思いまでもが込められている。
この特別展では、奈良博や奈良の歴史に関わりの深い国宝を中心に、未来の国宝ともいうべき重要作品など、日本が世界に誇る名品の数々が紹介される。出展作品は、国宝約110件、重要文化財約20件を含む約140件の仏教・神道美術。130年にわたる歴史を超え、国宝を生み出した先人たちの思いを超えて、文化の灯を次の時代につなぐため、奈良博が踏み出す新たなこの一歩に注目しよう。

旧本館における展示の様子
仏教・神道美術100%
奈良国立博物館は仏教美術を専門とする博物館として、彫刻、絵画、書跡、工芸、考古や情報、保存など各分野の研究員が所属し、文化財の保存・研究・公開をおこなっている。この展覧会では仏像や神像、仏画、経典、仏具など、各分野の研究員に選りすぐられた仏教・神道美術100%の国宝、そして関連の文化財を展観。まさに先人の祈りが込められた、唯一無二の至宝の数々である。奈良や奈良博にゆかりの深い社寺の協力のもとに開催される、奈良博ならではのこの国宝展に期待してほしい。

左:国宝 龍燈鬼立像 鎌倉時代・建保3年(1215) 奈良・興福寺 展示期間:4月19日~5月18日
右:国宝 天燈鬼立像 鎌倉時代・建保3年(1215) 奈良・興福寺 展示期間:4月19日~5月18日
展示構成
第1章 南都の大寺
明治維新による急激な社会変動の中、仏像をはじめとする多くの文化財は散逸の危機に瀕した。奈良博の歴史はこうした文化財の保護とともにあったといえるだろう。一方で奈良博は、南都(奈良)の名だたる大寺の協力によって育てられ、多くの発見や感動を生み出してきた。この章は、特に奈良博の歴史と関係の深い南都の大寺に伝えられた仏像を中心に紹介するものだ。

国宝 金銅八角燈籠火袋羽目板 奈良時代・8世紀 奈良・東大寺
展示期間:5月16日~6月15日
第2章 奈良博誕生
奈良博の誕生以前、1875(明治8)年から18回にわたり、東大寺を会場として奈良の文化財や産業を紹介する「奈良博覧会」が開催された。その反響は、やがて博物館の構想に結びつき、帝国博物館(現 東京国立博物館)に次ぐ国立の博物館として、1895(明治28)年に帝国奈良博物館(現 奈良博)が誕生。第2章では、奈良博覧会から奈良博誕生の歩みにまつわる文化財が展観される。

奈良博覧会立札 明治時代・19世紀 個人蔵
第3章 釈迦を慕う
奈良の地で栄えた仏教の大きな流れとして、釈迦とその遺骨である仏舎利への信仰がある。この章では、飛鳥寺の舎利埋納にはじまり、鎌倉時代に隆盛をみせた律宗の僧である叡尊による舎利信仰まで、釈迦を慕う思いが生み出した各時代における名宝が展示される。その中でも我が国を代表する釈迦如来像の名作とともに舎利荘厳具の数々が一堂に会する展示は必見だ。

国宝 釈迦如来倚像 飛鳥時代・7世紀 東京・深大寺
第4章 美麗なる仏の世界
善を尽し、美を尽す。仏像や仏画を中心とした祈りの造形は、その時代ごとに成し得る最高の美意識と技術を集めて作り上げられた。この第4章では、華麗なる彩色や截金を駆使した平安仏画のほか、平安から鎌倉時代に制作された特に美しい仏像や工芸作品が鑑賞可能。また、地獄草紙や病草紙など、ほとけの救いと明暗をなす世界を描いた作品の数々も見どころの一つである。

国宝 釈迦金棺出現図 平安時代・12世紀 京都国立博物館 展示期間:5月20日~6月15日
第5章 神々の至宝
奈良博が大切にしてきた展示テーマの一つとして、神道の美術が挙げられる。仏教以前から鏡や剣によって象徴されてきた神々は、やがて神像としても表現され、また神々に捧げるための工芸品も数多く製作された。この章では、東アジアの古代史を語る上でも欠かせない石上神宮の七支刀をはじめ、神々の姿を表した絵画や彫刻、精緻な技巧が凝らされた神宝を通じ、神々に対する祈りの世界が繰り広げられる。

国宝 金地螺鈿毛抜形太刀(部分) 平安時代・12世紀 奈良・春日大社 展示期間:4月19日~5月18日
第6章 写経の美と名僧の墨蹟
仏の教えを伝える経典は、書写することに加え、それ自体を美しく飾ることでも功徳があるとされる。我が国においては、経文を写す紙にきらびやかな装飾を施した写経が平安時代に隆盛し、類いまれな作品の数々が生み出されてきた。第6章では、日本を代表する古写経とともに、高僧たちの墨蹟にみる書の美の世界が紹介される。

国宝 金光明最勝王経(国分寺経)(部分) 奈良時代・8世紀 奈良国立博物館 ※巻の入れ替えあり
第7章 未来への祈り
釈迦の入滅から56億7000万年後、弥勒菩薩がこの世に現われ、生きとし生けるものを救うと伝えられている。我々が目指す光に満ちた世界のため、先人たちは写経の埋納などを通じ、未来に祈りを伝えていくことを願った。この最終章では、中宮寺の菩薩半跏像を中心に、文化の灯を次の時代につなぐ思いを込めた展示がおこなわれる。

国宝 菩薩半跏像(伝如意輪観音) 飛鳥時代・7世紀 奈良・中宮寺
展示期間:5月20日~6月15日
公開講座
5月10日(土)「文化財の今、国宝の未来 ―文化財受難の時代を超える―」
講師:大河内 智之(奈良大学文学部文化財学科准教授)
申込期間:4月14日(月)10:00 ~ 4月28日(月)17:00
5月24日(土)「祈りが生み出したかたち」
講師:三田 覚之(奈良国立博物館学芸部主任研究員)
申込期間:4月28日(月)10:00 ~ 5月12日(月)17:00
※以下は二つの公開講座の共通項目
時間:13:30~15:00(13:00開場)
会場:奈良国立博物館 講堂
定員:各180名(事前申込抽選制)
申込方法:下記の奈良国立博物館ウェブサイト「公開講座」申込フォームに必要事項を入力(WEB申込のみ)
https://edu.narahaku.go.jp/events-public/

国宝 吉祥天像 奈良時代・8世紀 奈良・薬師寺
展示期間:4月19日~5月6日
[information]
奈良国立博物館開館130年記念特別展
超 国宝―祈りのかがやき―
・会期 4月19日(土)~6月15日(日) ※会期中、一部の作品は展示替えあり
前期展示:4月19日(土)~5月18日(日)
後期展示:5月20日(火)~6月15日(日)
・会場 奈良国立博物館 東・西新館
・住所 奈良市登大路町50番地(奈良公園内)
・時間 9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
・休館日 月曜日、5月7日(水) ※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館
・観覧料 一般2,200円、高大生1,500円、中学生以下無料
※障害者手帳またはミライロID(スマートフォン向け障害者手帳アプリ)をお持ちの方(介護者1名を含む)、奈良博メンバーシップカード会員(1回目及び2回目の観覧)、賛助会会員(奈良博、東博 [シルバー会員を除く]、九博)・清風会会員(京博)、特別支援者は無料
※本展の観覧券で、名品展(なら仏像館・青銅器館)も鑑賞可
※奈良国立博物館キャンパスメンバーズ会員(学生)は400円、同(教職員)は2,100円で当日券購入可能(学生証または職員証を提示のこと)
・TEL 050-5542-8600(ハローダイヤル)
・URL https://oh-kokuho2025.jp