展覧会

第5回「私の代表作」展

会場:ホキ美術館 会期:2023/11/23(木・祝)~2024/5/12(日)

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展覧会チラシ画像
総勢13名の作家らによる、3年越しの全作描きおろし。
100号以上の大作が一堂に会し、作家自身の矜持ともいえる、
自身にとっての代表作を描いた写実絵画の最前線
「私の代表作」の始まりは、2007年までさかのぼる。ホキ美術館の創設者である保木将夫氏は、美術館設立にあたって、館の特徴になるものを作ろうと考えていた。そこで作家を集め、3年をかけて将来「私の代表作」となるような100号以上の大作を作家自身が考えたテーマでの制作を依頼したという。

そうして2010年の開館を迎え、描きあがった作品はガラスで仕切った一人6メートルのスペースに1点ずつ展示された。会場となったのは特別な展示室、ギャラリー8。大半の展示室の壁は白いが、ギャラリー8は同館で唯一、壁も床も天井も黒で設えられたスペースである。

野田弘志《崇高なるもの》OP.9 画像

野田弘志《崇高なるもの》OP.9

自身の代表作を描こうとすれば、費やされるエネルギーは凄まじく、同時に並ぶ作家の作品にも闘志を燃やし、一切の手抜きなく各自が磨き合うことになる。作家同士もどのような作品を描くかは、展示するまで互いに知る術はない。もちろん美術館側も納品されるまでどんな作品かは分からない。ホキ美術館の所蔵作家は現在60名に上るが、「私の代表作」展のギャラリー8で展示できる作家は、いま一番輝いている作家だといえる。さらに同展の出展作は3年間継続して展示されるのだ。こうして「私の代表作」展はこれまで4回の展示替えを経て、今回で第5回目を迎えることになった。

作品の横に設置されたQRコードから専用サイトへアクセスすれば、来場者自身のスマートフォンなどを介して音声ガイドが利用できる。作家の生の声による作品解説を聞くことで、より深く作品世界に入り込んでみてはいかがだろうか。

原雅幸《ハートソップの羊牧場》画像

原雅幸《ハートソップの羊牧場》

主な見どころ

1.ホキ美術館の根幹、「私の代表作」展によって誕生した歴代作品を展示
「私の代表作」展の開催は、今回で第5回目。過去4回に渡る「私の代表作」展によって、これまで同館に収蔵されてきた作品点数は50点を超える。そして今回、新たな13点の作品が追加された。ホキ美術館の根幹をなすだけでなく、写実絵画の世界においても、代表作となりうる作品の数々が誕生する「私の代表作」展。この展覧会では、歴代コレクションの一部も紹介される。

2.自身にとっての代表作を描く、総勢14名の作家らによる“矜持”ともいえる渾身の作品群
「私の代表作」展は、美術館側が作家に「自身にとっての代表作となるものを描いてください」と作品制作を依頼することも大きな特徴。本来であれば多くの人に評価されて初めてそう呼ばれる、いわば鑑賞者によって生まれるものともいえる「代表作」の創作を依頼されることほど、描き手にとっては困難なこともないだろう。そんな困難から生まれた出展作家の渾身の作品に出会えることは、この展覧会の醍醐味である。

3.3年越し、100号以上の描きおろしの大作が一堂に会する壮観な展示風景
第5回「私の代表作」展の100号以上という大作を同館が依頼したのは、2020年のこと。ベテラン作家から新人作家までの描きおろし作品が一堂に会する展示は極めてまれなことであり、ホキ美術館ならではだといえるかもしれない

五味文彦《百の風 百の雨 百の陽》画像

五味文彦《百の風 百の雨 百の陽》

出展作家

野田弘志、青木敏郎、五味文彦、原雅幸、大畑稔浩、小尾修、石黒賢一郎、諏訪敦、塩谷亮、廣戸絵美、藤田貴也、山梨備広、三重野慶

廣戸絵美《小さな物語》画像

廣戸絵美《小さな物語》

ホキ美術館について

ホキ美術館は世界でも珍しい写実絵画専門美術館として、2010年に千葉市緑区に開館した。保木将夫氏が収集した写実絵画作品約500点をコレクションとして収蔵。千葉市最大の公園である緑豊かな「昭和の森」に面した地上1階、地下2階の三層構造の展示スペースに回廊型のギャラリーが設置され、森本草介をはじめ、野田弘志、中山忠彦など、約60名の現代作家による写実の名品約120点を常時鑑賞することができる。
全部で9つあるギャラリーのうち、ギャラリー1は鉄板構造によって一部が空中に浮いており、先端の窓からは森が見渡せる。また、ここでは不定期で、画家や専門家を招いてのギャラリートークが催される。過去にはクラシックギター、弦楽四重奏、ピアノとチェロの二重奏などのコンサートも開催された。

ホキ美術館外観

Photo by Noda

[information]
第5回「私の代表作」展
・会期 2023年11月23日(木・祝)〜2024年5月12日(日)
・会場 ホキ美術館 ギャラリー8
・住所 千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15
・時間 10:00〜17:30(入館受付は30分前まで)
・休館日 火曜日、年末年始(12月30日~1月2日)
・観覧料 一般1,830円、高大生・65歳以上1,320円、中学生910円、小学生以下760円(保護者1人につき2人まで無料)
※障がい者手帳等をご提示いただいた場合:一般910円、高校生・大学生・65歳以上660円、中学生450円、小学生以下380円(保護者1人につき2人まで無料)
※上記金額には企画展、常設展の観覧料を含む
・TEL 043-205-1500
・URL https://www.hoki-museum.jp/