岡田美術館では2022年2月27日（日）まで、特別展『The SAMURAI －サムライと美の世界－』が開催中だ。
葛飾北斎「堀河夜討図」（部分） 江戸時代後期 19世紀前半 岡田美術館蔵
この展覧会では、頼朝・義経など語り継がれた源氏のヒーローたち、威儀を正して参列する諸大名、勇壮な馬追の祭礼や凄惨な合戦の様子など「武士を描いた絵」を中心に、渡辺崋山や歌川（安藤）広重など「武士階級の画家が描いた絵」、また武家・武芸に関わる屏風など、武士をテーマとする絵画に工芸品を合わせて約30件が展示される。
「平家物語図屏風」（左隻部分） 江戸時代前期 17世紀 岡田美術館蔵
源平の栄枯盛衰を豪華絢爛に表現した『平家物語図屏風』、源義経、静御前、武蔵坊弁慶を描いた葛飾北斎による『堀河夜討図』などの名品を披露。また、2021年に没後180年の節目を迎えた、渡辺崋山の代表作『虫魚帖』も公開される。重要文化財にも指定されている貴重な名品だ。
渡辺崋山「虫魚帖」のうち（鶏頭にとんぼ・部分） 天保12年（1841） 重要文化財 岡田美術館蔵 ＊会期中ページ替あり
また2022年1月2日（日）からは、TVアニメ『平家物語』とのコラボレーションを実施。綿密な時代考証を重ねて制作された室内調度などの美術資料、アニメと同館収蔵品の平家物語図屏風で共通するシーンや登場人物などを関連付けた展示が行われている。アニメの世界観をより深く知ることができ、より楽しめるに違いない。
橋合戦を描いたシーン TVアニメ「平家物語」より ©︎「平家物語」製作委員
橋合戦を描いたシーン 「平家物語図屏風」（部分）江戸時代前期 17世紀 岡田美術館蔵
源頼朝や曽我兄弟ゆかりの箱根神社を山上に戴き、石橋山古戦場や小田原城などに近く、武士の歴史と関わりが深い箱根。その地に建つ岡田美術館で日本の歴史を築いてきたSAMURAIと美の世界を辿ろう。
[information]
特別展『The SAMURAI －サムライと美の世界－』
・会期 2021年10月2日（土）〜2022年2月27日（日）
・会場 岡田美術館
・住所 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
・電話 0460-87-3931（代表）
・時間 9:00～17:00（入館は16:30まで）
・観覧料 一般・大学生2,800円、小中高生1,800円
・URL https://www.okada-museum.com
・TVアニメ『平家物語』公式サイト https://heike-anime.asmik-ace.co.jp/