アートイベント

今年もまた“芸術の春”を探しに……
アートフェアに出かけよう!!

昨年の開催風景(京都文化博物館)

「ARTISTS' FAIR KYOTO 2021」開催の様子(京都府京都文化博物館 別館)

 

アートフェア。それは、多くのギャラリーやアーティストとその作品、コレクター、アートファンが集う芸術的な祝祭の場。初心者にとっては少し堅苦しく感じる美術館や画廊とは違って、気軽に訪れることができるのもうれしい。さまざまなジャンルの、幅広い価格帯の作品が展示されているため、魅力的なアートと出会えるチャンスがたくさんあるはずだ。いまだコロナ禍が続いてはいるが、素晴らしいアートとの出会いで気持ちを晴れやかにするためにも、来場者や出展者、関係者の安全確保を最優先した感染拡大予防対策が徹底された会場を、この春ぜひ訪れてみよう。お気に入りの一品との思いがけない出会いがあるかもしれない。

ARTISTS' FAIR KYOTO 2022

歴史ある京都を舞台に現代アートが出品される「ARTISTS' FAIR KYOTO 2022」が、万全のCOVID-19対策を講じて3月5日から開催される。(主催:京都府、京都新聞、ARTISTS' FAIR KYOTO実行委員会)

「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2022」キービジュアル画像

「ARTISTS' FAIR KYOTO 2022」キービジュアル

5回目を迎えるこのイベントは、これまでのアートフェアの枠組みを超え、次世代のアーティストが世に羽ばたくきっかけづくりの場として、また来場者とアーティストとのコミュニケーションを生み出す場として、回を重ねるごとにアップデートが続けられてきたものだ。

メイン会場は、辰野金吾とその弟子・長野宇平治が設計した、重要文化財でもある京都文化博物館の別館と、輪転機のインクの跡や匂いの残る京都新聞ビル地下1階。また、今回は新たな取り組みとして、世界遺産にも指定されている清水寺が会場として加わった。同寺の西門、三重塔、経堂、成就院(通常非公開)の4ヵ所を中心に、若手作家を推薦する「アドバイザリーボード」らによる展覧会も開催。「ARTISTS' FAIR KYOTO」のディレクターを務める椿昇をはじめ、加藤泉、塩田千春、名和晃平ら国際的に注目を集める14組のアーティストの代表作から新作までが展示される。さらにフェアのコンセプトに共感した企業が過去の出展作家とコラボレーションする、京都市内7つの会場でのサテライトイベント「ARTISTS' FAIR KYOTO:SATELLITE 2022」も楽しみだ。

「ARTISTS’ FAIR KYOTO:SATELLITE 2022」キービジュアル画像

「ARTISTS' FAIR KYOTO:SATELLITE 2022」キービジュアル

 

今年の「ARTISTS' FAIR KYOTO」には、ペインティングからテクノロジーを駆使したインスタレーションまで、多種多様な表現手法のアーティスト46組が参加。来場者は、鑑賞と購入の入り混じる視点と、アーティストとのコミュニケーションによって、作品世界により接近できるはずだ。それを可能にするこのフェアは、美術展とアートフェアの境界を取り払った、新しい形のアートイベントだといえるだろう。

昨年の開催風景(京都新聞ビル)

「ARTISTS' FAIR KYOTO 2021」開催の様子(京都新聞ビル 地下1階)

会期中は、アーティストと批評家、ディレクターらによるシンポジウムも開催される。特に注目したいのが、3月5日に京都文化博物館 本館1Fろうじ店舗で開催されるシンポジウム『歴史・批評・芸術』。実は「ARTISTS' FAIR KYOTO 2022」にあわせて、若手批評家育成プロジェクト『歴史・批評・芸術』が新たに始動している。このプロジェクトは、日本でグローバルなアート市場を作り活性化させるため、批評の重要性を改めて見つめ直し、批評家の育成と活動の助成を目的としておこなわれるもの。シンポジウムでは、同プロジェクトの初回参加者である沢山遼(美術批評家)と山本浩貴(文化研究者、アーティスト、金沢美術工芸大学講師)の2名に加え、椿昇、アーティストの香月美菜、顧剣亨らが登壇し、さまざまな意見を交わす予定だ。

『歴史・批評・芸術』画像

『歴史・批評・芸術』シンボル&ロゴ

2018年に京都で誕生し、会を重ねるごとに進化するとともに、その領域を拡げ続けている「ARTISTS' FAIR KYOTO」を、この3月にぜひ体験してほしい。

京都文化博物館の画像

メイン会場/京都府京都文化博物館 別館

京都新聞ビルの画像

メイン会場/京都新聞ビル 地下1階

清水寺の画像

清水寺会場/音羽山 清水寺

 

[information]
ARTISTS' FAIR KYOTO 2022ARTISTS' FAIR KYOTO:SATELLITE 2022
・会期 メイン会場/2022年3月5日(土)、3月6日(日)
清水寺会場/2022年3月5日(土)〜 3月13日(日)
・会場 メイン会場/京都府京都文化博物館 別館(京都市中京区三条高倉)、京都新聞ビル 地下1階(京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町239)
清水寺会場/音羽山 清水寺(京都市東山区清水1丁目294)
サテライト会場/Artist-in-Residence 賀茂なす 、mtk +、藤井大丸 1F エントランス、千總ギャラリー、ygion 4F、千丸屋京湯葉本店、COCON KARASUMA 2Fアトリウム
・時間 メイン会場/10:00〜18:00、清水寺会場/10:00〜17:00
・入場料 共通チケット2,400円、学生1,000円(要学生証)、高校生以下無料(要学生証)
※共通チケットは2022年3月6日(日)まで利用可/7日以降の清水寺会場は600円の拝観料が必要
※京都新聞ビル 地下1階は無料
※京都文化博物館のみ日時指定予約(チケット購入時の日時指定は、京都文化博物館会場の入場日時)
・URL https://artists-fair.kyoto/

Art Fair Tokyo 2022

日本最大級のアートフェア、「アートフェア東京2022」(以下「AFT2022」)、が3月11日(金)〜3月13日(日)、東京国際フォーラムで開催される。オンラインによる日時指定のチケットは、すでに専用のWEBサイト(https://tickets.artfairtokyo.com)で発売中。

アートフェア東京2022ロゴ
例年春に開催され、国内外の厳選されたギャラリーが数多く出展する「アートフェア東京」。日本のアートを発信するだけでなく、東京のアートシーンやマーケットの“今”を伝える企画展示などが繰り広げられる。今年もアートファンやアート関係者のみならず、各国大使、行政関係者、経済界の主要な人々の情報交換・社交の場として、多くの来場者が訪れるだろう。

販売好調だった「AFT2021」に続き、140軒以上の出展者による「AFT2022」では、メインセクションである「ギャラリーズ」が前年のB2ホールEに止まらず、B1ロビーギャラリーの北半分まで拡大。また、B1ロビーギャラリーの南半分は「クロッシング」セクション、そして「プロジェクツ」セクションはB2での開催となる。

京都の夢工房は四代目田辺竹雲斎作品による B2ホールEとB1ロビーギャラリーの二カ所を結びつける大規模インスタレーションを展開。原宿のアートシーンを牽引する GALLERY TARGETは独特な世界観を持ち、一貫してモノクロの絵を描き続けるLy作品を出展するなど、140軒以上の参加者が「Art, art, ART」というテーマに沿って「アートの今、今のアート」を見せてくれるはずだ。

[information]
アートフェア東京2022
・会期 2022年3月10日(木)〜 13日(日) ※3月10日(木)は招待制
・会場 東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー(東京都千代田区丸の内3-5-1)
・時間 3月10日/プレスビューイング 11:00〜12:00、プライベートビューイング 12:00〜16:00、ベルニサージュ 16:00〜19:00
3月11日-13日/パブリックビューイング 11:00〜19:00 ※最終日の13日のみ16:00まで
・チケット 前売券4,000円、予約当日券5,000円(税込)
※小学生以下は、大人同伴の場合に限り入場無料。
※事前オンライン予約のみ https://tickets.artfairtokyo.com
・URL https://artfairtokyo.com

TAGBOAT ART FAIR 2022

アジア最大級のオンラインギャラリーを運営する株式会社タグボート(以下タグボート)は、3月11日(金)~13日(日)に浜松町の東京ポートシティ竹芝で「TAGBOAT ART FAIR 2022」を開催する。会場は昨年の2倍、4階、5階の2フロア3060㎡、出展作家も111名とアーティストが主体で作るアートフェアでは世界最大級の規模。また、昨年同様すべての出展作品は展示会場とタグボートのECサイトで同時販売されるため、展示会場を訪れることができない人でも、遠方から作品が購入可能だ。

「TAGBOAT ART FAIR 2021」展示風景写真

「TAGBOAT ART FAIR 2021」展示風景

東京ポートシティ竹芝の2フロア3,060㎡には、111名のタグボート取り扱い作家が出展。昨年テレビにも出演して話題となった友沢こたおや石川美奈子、個展を開催すると即日完売となる深澤雄太、ayaka nakamura、上床加奈、工藤千紘、後藤夢乃、yutaokudaなどの人気作家が一堂に会する。彼ら一人ひとりに16㎡の個展ブースが提供されるが、これはアートフェア東京のギャラリーブースとほぼ同じ面積であり、そこでアーティスト個々が独自の世界観を表現する。まるでテーマパークのように、来場者はどこに足を運んでも新たな発見や出会い、そして感動を見出せるはずだ。

「TAGBOAT ART FAIR 2022」と連携して、有楽町・阪急メンズ東京では3月1日(火)~21日(月)まで「TAGBOAT ART SHOW」が開催される。1Fのメインベースには石川美奈子、深澤雄太、工藤千紘、上床加奈など人気作家が出展。さらに深澤作品は7Fのtagboatギャラリーでも展示される。同じく7Fでは「CORE part4」と題し、タグボートのこれからを担うアーティストを紹介。昨年12月から従来の3倍に拡張されたこのギャラリースペースで、素晴らしいアートを見つけてみてはいかがだろうか。

tagboatロゴ

[information]
TAGBOAT ART FAIR 2022
・会期 2022年3月11日(金)〜3月13日(日)
・会場 東京都立産業貿易センター 浜松町館 4F・5F(東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝)
・時間 3月11日/16:00〜19:00 プレビュー
3月12日/11:00〜19:00 パブリックビューイング
3月13日/11:00〜17:00 パブリックビューイング
・入場料 1,000円(学生無料)
・URL https://www.tagboat.com/artevent/tagboatartfair2022/

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