アートイベント

銀座シネパトス復活映画祭 Vol.3
『インターミッション』

会場
池袋HUMAXシネマズ
上映日
9/23(金・祝)〜10/6(木)

映画『インターミッション』チラシ(表)

フランス語で映画は「第七の芸術」とも呼ばれる。パリで新芸術の推進者として活動していたイタリア人映画理論家R.カニュード(1879~1923)がその著書『第七芸術宣言』で、映画を建築、絵画、彫刻、音楽、舞踏、文学に続く新芸術であると唱えたことから、こう呼ばれるようになったらしい。

2013年早春、銀座の古い映画館で一本の映画が公開された。映画評論家・樋口尚文が初めてメガホンを取った『インターミッション』である。
閉館が決まった映画館(銀座シネパトス)を舞台に、30人を超えるスターを集めて映画がつくられ、ラストロードショー作品として5週間にわたって公開。それは映画史上初の出来事だった。劇場との別れを惜しむファンが押し寄せたこともあって、この前代未聞の映画は大ヒット。銀座シネパトスは有終の美を飾ることとなったのだ。

『インターミッション』の撮影がクランクインした2012年9月23日から10年。あの伝説の公開が池袋HUMAXシネマズで上映されるというニュースが入ってきた。ちなみに今回が初のDCP(デジタルシネマパッケージ)上映となる。
時が流れ、上映館は変わっても、作品に込められた映画人たちの“パトス”(ギリシア語で熱情的な精神)は変わらない。製作陣、俳優、鑑賞者の熱い思いに触れ、映画という芸術/エンターテインメントの素晴らしさを再確認してほしい。

なお、今回の上映では、『インターミッション』の制作・公開に密着したWOWOWのドキュメンタリー『ノンフィクションW / ラストロードショー 名画座が消える日』も同時公開。さらに上映中に4回、この映画に出演した女優たちと樋口監督によるトークイベントも開催される。
映画『インターミッション』チラシ(裏)

作品紹介

インターミッション
2013年2月23日~3月31日(銀座シネパトス閉館日) 銀座シネパトス1にて公開。
本篇115分(初DCP上映)
監督・脚本=樋口尚文 脚本=港岳彦 音楽=菅野祐悟
出演=秋吉久美子、染谷将太、香川京子、小山明子、水野久美、竹中直人、佐野史郎、佐伯日菜子、中川安奈、ひし美ゆり子、畑中葉子、水原ゆう紀、夏樹陽子、寺島咲、杉野希妃、大島葉子、中丸シオン、中丸新将、森下悠里、奥野瑛太、門脇麦、岡山天音、玄理、大瀬康一、古谷敏、利重剛、樋口真嗣ほか。
銀座のアンダーグラウンドにある名画座は閉館寸前。支配人のクミコ(秋吉久美子)とダンナのショウタ(染谷将太)は悩ましい。そんな劇場へ、次々と個性的な観客たちが詰めかけてさまざまな「事件」が起こる。何をしでかすか、この観客たち!やがて愛する劇場を閉める日、クミコはあるとんでもない「抵抗」に打って出る……。
銀座シネパトスの名物支配人・鈴木伸英と意気投合して銀座シネパトスで「秋吉久美子映画祭」「原田芳雄映画祭」など数々の特集上映や贅沢なゲストのトークイベントを企画してきた映画評論家・樋口尚文は、2012年の春、鈴木から老朽化した劇場が耐震性の問題で一年後に閉館することを知らされる。多くの映画ファンの偏愛を集めた銀座シネパトスをたださめざめと見送ることに抵抗を感じた樋口は、全くの思いつきでシネパトスを舞台にした映画を作ってラストロードショー作品にすることを鈴木に提案。さっそくシナリオを仕上げながら賛同してくれるスタッフ、キャストを口説いてまわった。結果、一流のスタッフとそうそうたるスター33人が結集。2012年9月23日にまさかのクランクインを果たした。シネパトス閉館のニュースとともに『インターミッション』製作・公開を発表したインパクトは大きく、撮影中からNHKはじめ多くのメディアが取材に訪れ、2013年2月23日の公開日には多くの観客が並び、満員札止めに。脚本の名匠・山田太一氏は「とてもいいものを見た」と絶賛の評を寄せた。

ノンフィクションW / ラストロードショー 名画座が消える日
本篇45分(初劇場公開) 初放映日=2013年4月12日
ディレクター=水野敬、制作=松永綾(WOWOW)、大野丈晴(ACROBAT FILM)
映画『インターミッション』の製作・公開に密着したWOWOW『ノンフィクションW』の感動の名作回を『インターミッション』本篇とセットでスクリーン初上映!
2013年3月に閉館した「銀座シネパトス」で最後に上映される映画の制作、公開、そして劇場最後の日を追う。
昭和のブーム期に生まれた日本の映画館が、今、次々と姿を消している。老朽化した建物が、見直された耐震基準にとても届かず、利益も見込めないためだという。2012年には、東京・銀座の真ん中で半世紀以上にわたり映画ファンを楽しませてきた名画座・銀座シネパトスの閉館が発表された。
その知らせを聞き、ひとりの男が立ち上がる。映画評論家・樋口尚文。樋口は、シネパトスの閉館前の5週にわたって堂々ラストロードショー公開する映画を手作りで製作することを決意。大島渚監督やさまざまな世代の俳優たちが50歳の新人監督の挑戦に賛同し、映画『インターミッション』は完成。だが恩師である大島監督は公開を待たずに急逝してしまう。それでも熱い想いは生き続け、継承されていく。
消え行く映画館の灯を絶やさず、昭和のアナーキー精神で闘う映画人たちの逆襲を追う。

イベント

樋口尚文監督とゲストによるトークイベント
日時・ゲスト(予定・敬称略)/
 9月23日(金・祝)15:50〜16:20 秋吉久美子
 9月24日(土)14:20〜14:50 佐伯日菜子
 9月25日(日)14:20〜14:50 大島葉子
 10月1日(土)14:20〜14:50 杉野希妃
『ノンフィクションW / ラストロードショー 名画座が消える日』上映後、『インターミッション』本篇上映前に開催。

※各詳細は、池袋HUMAXシネマズの公式サイト(下記)を参照

[information]
銀座シネパトス復活映画祭 Vol.3 『インターミッション』
・会期 2022年9月23日(金・祝)~ 10月6日(木)
・会場 池袋HUMAXシネマズ
・住所 東京都豊島区東池袋1-22-10 ヒューマックスパビリオン 池袋サンシャイン60通り
・時間 9月23日(金・祝)/15:00~18:25
    9月24日(土)・25日(日)、10月1日(土)/13:30~16:55
    上記以外/19:00~21:50
・チケット イベント付き上映:一般2,000円、上映のみ:一般1,500円
 ※その他、池袋HUMAXシネマズ通常料金に準ずる
・TEL 03-5979-1660(24時間番組案内・お客様お問い合せ)
・URL https://www.humax-cinema.co.jp/ikebukuro/

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