レビュー

パリ美術界への登竜門
-サロン・ド・アール・ジャポネ2021 秋

リンダ・ファレル・ギャルリー外観

パリの高級住宅街である16区に位置するリンダ・ファレル・ギャルリー。2021年11月3日〜29日までの約一ヶ月間、同ギャラリーでは『サロン・ド・アール・ジャポネ』が開催された。今回の開催で3回目となるこの展覧会は、芸術の都パリで、現代日本の様々な美術作品を紹介するもの。日本の今のアートシーンを知ることができると、その認知度を高めつつある。

ギャラリー内の様子

現在フランスでは、日本の絵画や写真、書の愛好家が年々増加傾向にある。同ギャラリーはパリにおいて様々な日本美術に触れられる場所として認識されつつあるようで、現地在住の若手日本人アーティストたちも、このギャラリーでの展示を希望しているという。

展示を楽しむ現地の女性

今回の展覧会では会期を4つに分け、103点の作品を展示。油彩画や日本画、書、水墨画、写真など実に多彩なジャンルが揃った。また各会期から最優秀賞が選ばれ、さらにその中からグランプリが決定した。

ギャラリー内の様子

ここからは最優秀賞、そしてグランプリに選出された作品を紹介しよう。
また、グランプリ作家となった田口恵子のインタビューも掲載している。そちらも併せて注目してほしい。(インタビューはこちらから

 

【第1会期最優秀賞・グランプリ受賞作品】
田口恵子 《C'est la vie》

田口恵子 《C'est la vie》

油彩/キャンバス

 

【第2会期最優秀賞作品】
渡部利之 《ふるさとへ続く道-清秋の光-》

渡部利之 《ふるさとへ続く道-清秋の光-》

油彩/キャンバス

 

【第3会期最優秀賞作品】
藤原清二 《ラジアタ ブルー》

藤原清二 《ラジアタ ブルー

染料/木

 

【第4会期最優秀賞作品】
叶きみ子 《慰》

叶きみ子 《慰》

墨/和紙

 

2022年3月9日〜28日には4回目となる『サロン・ド・アール・ジャポネ』が開催される。その後もこの展覧会は年に2回、定期的に開催される予定だ。様々なアーティストが本展をきっかけに、ギャラリーとの絆を深め、活躍の場を広げている。今後どのようなアーティストが羽ばたいていくのか、その未来に期待が膨らむ。

[information]
サロン・ド・アール・ジャポネ2022 春
・会期 2022年3月9日(水)〜3月28日(月)
・会場 リンダ・ファレル・ギャルリー(フランス・パリ)

サロン・ド・アール・ジャポネ2022 秋
・会期 2022年9月7日(水)〜10月10日(月)
・会場 リンダ・ファレル・ギャルリー(フランス・パリ)

・URL https://www.reijinsha.com/exhibition/2020/03/26/salonlinda-2/

error: このコンテンツのコピーは禁止されています。