レビュー

パリで活躍するアーティストへ!
サロン・ド・アール・ジャポネ 2022 春

 

リンダ・ファレル・ギャラリー画像

寒さが緩み、屋外のカフェでくつろぐパリジャンやその他ヨーロッパ各国からの観光客らで賑わう春のパリ。高級住宅街である16区に位置するリンダ・ファレル・ギャルリーでは、2022年3月9日から28日までの約一ヶ月間、『サロン・ド・アール・ジャポネ2022』が開催された。今回の開催で4回目となる『サロン・ド・アール・ジャポネ』は、会期中週替わりで現代日本の様々な美術作品を紹介するもの。日本の今のアートシーンを知ることができると、パリ16区界隈ではその認知度が高まっており、日本美術のファンやコレクターが着実に増えているという。

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ギャラリーには毎週多くの美術愛好家が訪れ、「色づかいが特徴的でポップな作品が多い」「生命力を感じる作品にたくさん出会えた」などの声が寄せられた。コロナ禍以前の賑わいを取り戻しつつある街の一角に、華やぎを加えることとなった。

また、この展覧会の総合監修を務めたアラン・バザール氏(画家、世界最古の公募展「ル・サロン」絵画部門代表)は「回を重ねる度に作品の質が上がっている」と、本展のレベルの高さを評している。

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会期毎におこなわれたヴェルニサージュ(展覧会のオープニングパーティー)も盛況だったようだ。訪れた人たちは美術談義に華を咲かせたことだろう。作家の作品や略歴が掲載されたポートフォリオを手に取りながら、出展作家についてより深く理解しようとする人も見受けられた。

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今回の展覧会では3つの会期それぞれから最優秀賞が選ばれ、さらにその中からグランプリが決定した。以下にそれらの作品を掲載する。
また、グランプリを受賞した画家・野尻恵梨華のインタビューも6月13日に掲載予定だ。高い注目を集めた彼女の話にも注目していただきたい。

 

【第1会期最優秀賞・グランプリ受賞作品】
野尻恵梨華 《Eye Pain》

野尻恵梨華《Eye Pain》画像

油彩、鉛筆、金粉/木製パネル

 

【第2会期最優秀賞作品】
平田良雄 《アイリスのある花瓶》

平田良雄《アイリスのある花瓶》画像

油彩/キャンバス

 

【第3会期最優秀賞作品】
秋山浩志 《吉問》

秋山浩志《吉問》画像

墨、金箔/桂板

 

2022年9月7日から9月26日にかけて5回目の『サロン・ド・アール・ジャポネ』が開催される。この展覧会は年に2回、定期的に開催しており、来春にもおこなわれる予定だ。本展をきっかけに、様々なアーティストが活躍の場を広げている。次はどのようなアーティストがここから羽ばたいていくのだろう。次回以降の展覧会にも期待が高まる。

[information 今後の開催予定]
■サロン・ド・アール・ジャポネ2022 秋
・会期 2022年9月7日(水)〜9月26日(月)
・会場 リンダ・ファレル・ギャルリー(フランス・パリ)
■サロン・ド・アール・ジャポネ2023 春
・会期 2023年3月1日(水)〜3月20日(月)
・会場 リンダ・ファレル・ギャルリー(フランス・パリ)
■URL https://www.reijinsha.com/exhibition/2020/03/26/salonlinda-2/

 

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